■小林裕美子のミラノサローネ情報W 2010年のミラノサローネは、ルーティーンで余り見るべき物が無いとここ数年言われた サローネが続いた後、最近で一番面白いと大変好評でした。 これまでは不況の影響で、どうしても売り易い平均的な物、綺麗だけれど個性の無い物、 何処に置いても似合う地味な色彩、比較的安い制作費などなどの制約がある出展物が 大半を占めていました。この状況から何とか脱却するために、デザイナーや家具会社は 頑張ったのが分かるサローネでした。 一方ちょっと不満に感じたのは、大手の家具会社の製品にさほど見るべき変化が無かった 事です。こう言った積極的な変化は、小回りが効く小さな会社や多くのデザイナーからの やむにやまれぬ叫びのような物かも知れません。
サローネに掛けて、大きなテーブルランプの下に置いた真っ赤なシトロエン マンツォーニ通りの中央にあるA.ロッシのオブジェ前広場で注目の的 ■街中がサローネ祭り サローネのもう一つの楽しみは、ミラノ市を上げてこのイベントを盛り上げる街中の楽しい 趣向やデコレーションです。これらはちょっとしたスタミナドリンク的ショックになって、重い カタログを持って街中の展示場を歩き回って疲れた気持ちを、ドキドキとする楽しさに変え てくれる魔法のような力を持っています。 一つ一つは手作りとも言えるような小さなものなのに、驚くべき効果です。 日本のイベントでも看板やパンフレットばかりでなく、ミラノ市民が仕掛けてくる様なお洒落 な演出が欲しいものです。 長いモンテナポレオーネ通りを埋め尽くすランプシェード トリエンナーレでは来場者にカンパリソーダが振舞われる カンパリ色のランタンとソーダのビンの色と形をした投光機 (左)緑の芝生の上をラグビーフィギュアが駆け回る何となくECOな雰囲気のサムスンの 宣伝バイク (右)会場を歩き回って楽しさを盛り上げる竹馬に乗った超のっぽのピエロ